2011年9月24日

IELTSを受けてきた。

オーストラリアで一般的な英語の資格は、TOEICでもTOEFLでもなく、IELTS(International English Language Testing System)です(アイエルツと発音)。ケンブリッジ大学やBritish Councilなど複数の機関で共同運営されている、おもにイギリス英語圏で採用されているテストで、オーストラリアでは外国人の大学入学やビザ申請に必要となります。大学の通信講座を受講しようかなーと思ったので、受験してみました。

時期によっては満員でなかなか受けられないこともあるようですが、今回は3週間前に申し込んで、すんなり受理されました。

受付確認のメールが届いてから思ったのですが、普通、きちんと勉強して、準備できてから受けるべきものだよね、と。330ドルの費用を考えると何度も受けたくはないし。実質2週間もなかった準備期間は、結論から言って短かすぎました。

テストにはAcademicとGeneral Trainingの2種類があります。General Trainingは6年ほど前に受けたことがあるのですが、今回必要なのはAcademic。どちらにしろ、試験結果は2年経つと時効になってしまうので、受け直さないといけません。

会場は前と同じ建物でしたが、中身の会社(学校?)が変わっていました。しかも、本人確認が非常に厳しくなっていてびっくり。

当日は、会場に着くと受付手続きをし、なんとその場で写真と指紋を取られます。空港並みのハイセキュリティです。
そして、試験会場に入る際には入り口で先ほどの指紋と顔写真を一人一人照合。
どこの試験場でもこのシステムを使っているのか? 人数が多い大都市とかの場合はどうするんでしょう…。
試験会場に持ち込めるのはパスポートと鉛筆・消しゴムだけ。これは前も同じでした。
荷物は、係の人立ち会いのもとにまとめて隣室に預け、試験終了まで施錠されます。
スマホとか隠していたら、即失格・退場だそうです。
さらに厳しいのは、トイレ。3時間かかる試験の間、トイレ休憩はありません。
行きたい人は試験中に係員に伝えます。すると、トイレの前まで係員が付き添っていき、しかも戻って着席するまで係員がパスポートを預かります。
何か…「人を見たら替え玉受験と思え」みたいな厳重さ。
そんなに悪質な詐欺や替え玉があるんだろうか。
それとも、最近の試験はみんなこんな感じなんでしょうか。

AcademicもGeneral Trainingも、一緒の会場で同時に受験します。配られる問題用紙が違うだけ。リスニング、リーディング(長文読解)、ライティング(小論文のようなもの)のテストが各1時間、計3時間ぶっ通しで行われ、午後からは順番に一人ずつスピーキングのテストを受けます。運の悪い人だと、スピーキングは4:30とかになるので、ほぼ一日がかり。試験官も大変だよね、と思う。

出来はどうだったかと言うと、ライティングをのぞけば、なんとかなっている、はず。
ただし、ライティングが規定の文字数にまったく達していなかったり、内容も散々…。
大学の受講申し込みには、総合得点だけでなく各スキルの最低ラインも決まっているので、どうだかなあ…。
結果が出るのは2週間後です。

多分、英語学校とかで勉強してきた人は、ライティングの練習もしっかりしてきているんだろうから、試験のときに頭が真っ白になって「なに書けばいいかわからない!」なんてこともないんでしょう。あまりなじみのない分野が出題されても、練習していれば何とかなるはずです。社会人がテストを受ける場合、リーディングやスピーキングなら、日常や職場の体験がある程度は生かせるものだと思います。でも、与えられた時間内で文章を書く(しかも手書き)という場面は、学生時代ほどには出くわさない(人にもよりますが)。とにかく、書くという行為に対する勘を取り戻すためにも、ライティングの練習をしておくべきだったなあと思いました。
無念…。

ちなみに、IELTSを一度受けたことがある、または概要がわかっていて、試験前にちょっとした対策がしたい、という人には、Cambridge Vocabulary for IELTSという本が、なかなかおすすめです。タイトルはボキャブラリーとなっていますが、IELTSの出題形式を踏まえた構成なので、TOEIC用などの他の教材を使うよりも実用的なんではないでしょうか。ライティングの練習コーナーもあります。めんどうがらずに、きっちり文章を書いて練習することをおすすめします!




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